我闘姑娘シーズン1 「伝えたい 愛と勇気と根性をVol.1」 | 第2話 その名はりーちゃん |
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今日の目玉は、トーナメント。 AブロックBブロックに分かれて闘い、勝ち上がった者はメインに出場することができる。 Aブロックの勝者と組むのは、井上京子。もちろん、これには文句はない。メイン出場 に加え、更なるプレミアムなご褒美。しかし・・・Bブロックの勝者が組むのが桜花由美 というのを、どう解釈すればよいであろうか?我闘姑娘とはつゆほども絡んでいない筈 だし、プレミアム性に至ってはごにょごにょごにょ。 市井舞vsなつみ知香は、コーナー際でくるりと回転してのエビ固めで市井の勝利。 ![]() ![]() 由藍郁美vs戸村真美は、先のとおり、戸村の棄権で由藍の不戦勝。 衝撃は、第3試合に訪れた。 本日デビュー戦の12歳、高橋李佳。 さすがにやさしげな試合になるのだろうなあ・・・ そう高を括っていたものの、試合が始まるや、実にあっさりと予想は覆された。 普通の試合だ... ![]() ![]() それどころか、対戦相手のさくらは、花道で高橋を担ぎ上げ、 「お父さん!お母さん!」などと客席にいた高橋の家族を紹介したのち、ボディスラム。 何も花道に投げなくても・・・でもこれって要するに、高橋が「投げても大丈夫」な選手 であるということなのだろう。 高橋李佳は、紛れも無い大器だった。何より、度胸が座っている。 「ババア!ババア!」 手拍子を打ちながらさくらを挑発する。 「ババア!ババア!」 観客がそれに呼応する。 デビュー戦で観客を乗せること自体が大変な事であるのに、それを12歳の子がこなし ている。もうびっくりだ。 さらにさらに。 さくらを場外に落とした高橋は、エプロンに立った。 なに、なにやってんの? ”まさか”感覚。或いは、”やるのか?”感覚。 それはかつての東京体育館・・・三沢タイガーがパートナーの川田に対してマスクの紐 を解けと指示している際の、解説者のカブキさんのつぶやきの質感に非常に近い。 高橋は、エプロンを蹴った。そして跳ねた。 側転してからの後方宙返りで、さくらに向かい舞った。 うぉー!! 場内、驚きの大歓声。 最後はシュークリームに捕らえられギブアップしたものの、結果が問題ではないのは、 もはや明白だろう。凄い! ![]() ![]() さくらがマイクを取る。 「デビューおめでとう。きょうはー、デビュー戦だったからー、 このくらいにー、してあげたけどー、今度あたしの事『ババア』って言ったら こんなもんじゃ済まさないからね」 高橋、マイクをぶん取る。 「うっせえババア!!」 激怒してつかみ掛かろうとし、レフェリーに止められるさくらに場内爆笑。 そこでもう一度マイクをつかんだ高橋は... 「えみさん・・・これからも、よろしくお願いします(にっこり)」 小憎らしい表情から一変して、照れかげんに。素晴らしすぎ。 最高だ。
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